神の名前と一緒に検索されている言葉を調べると、新しい発見があるかも知れない。
世の人々が神の名前を何と紐付けているのかを知るため、「神話SS」に登場する神々の名前と、検索結果に表示された関連ワードを調べてみました。
▼参考:SSに登場する神々の一覧
今日のテーマは、「アメノコヤネ×〇〇」です。
世の人々が神の名前を何と紐付けているのかを知るため、「神話SS」に登場する神々の名前と、検索結果に表示された関連ワードを調べてみました。
▼参考:SSに登場する神々の一覧
今日のテーマは、「アメノコヤネ×〇〇」です。
祝詞
- アメノコヤネは天岩戸神話の中で、隠れてしまったアマテラスを外に連れ出すため、岩戸の外で祝詞を唱えた神である。「コヤネ」は、小さな屋根(神が居る場所)という意味、または言綾根(美しい祝詞)という意味、或いはその両方の意味を持つと言われる。
- この天岩戸前で祝詞を唱えたことから来るのか、次の「系図」にもある通り、アメノコヤネは中臣氏の祖神であり、中臣氏は神事・祭祀を司る豪族であった。
- アメノコヤネが唱えた祝詞は、一方では解除(はらえ)の太諄辞(ふとのりとごと)と呼ばれ、岩戸隠れの原因となったスサノオの罪を祓うためのものとされ、他方ではアマテラスを喜ばせて外に誘い出すため、褒め称える内容だったとも言われる。もしかしたら、アマテラスを喜ばせて、スサノオを許してもらおうと考えていたのかも知れないが、内容を具体的に示す情報はなかった。
系図
- テキストで書くには難しいので、作図して見た。
- 図にある通り、アメノコヤネの父方はアメノミナカヌシにつながっているようであるが、父はツハヤムスビともコゴトムスビとも言われている。母・アメノミツタマテルヒメ方の祖父はアマノイワトワケという天岩戸神話で登場する神(タヂカラオと同一神説あり)であるが、同神話でアメノコヤネ本人が祝詞を唱えており、岩戸を投げ飛ばした祖父とその孫が協働していたことになる。
- 子は各地の国造などの祖となるが、図中で黄色くしたアメノウワハル・アメノシタハルはオモイカネの子ともされる。2神の父神という点から、アメノコヤネ=オモイカネ同一神説が存在しているらしい。また、特に長男・アメノオシクモネの子孫である藤原氏は、氏神であるタケミカヅチ・フツヌシ、祖神であるアメノコヤネ・アメノミツタマテルヒメを春日大社に祀った。春日大社春日権現とも呼ばれ、全国に勧請されて信仰されている。
- 娘のタマヨリビメは神武天皇の母と同名であるが、記紀によれば後者はオオワタツミの娘とされており、両者の関連性は不明。仮に同一神であれば、アメノコヤネ=オオワタツミということになる。ただし、この場合、タマヨリビメの姉でありホオリノミコト(山幸彦)の妻となるトヨタマビメの出自が謎に包まれる。
ワイン
- 最後に変化球の検索ワードを一つ。宮崎県都城市の都城ワイナリーには「アメノコヤネ」というワインがある。
- 都城ワイナリーは、天岩戸神話では神々が大騒ぎしていたこと、八岐大蛇神話では酒を醸して大蛇を退治したこと、天孫降臨の地である高千穂に近いことから、神々の名前を商品に付けているという。
- →参考:都城ワイナリー
- また、都城ワイナリーの製品は「ふるさと納税」の返礼品に指定されており、寄付をするとTajikarao(タジカラオ)/Shinmoe(シンモエ)/Amenokoyane(アメノコヤネ)/Konohansakuya(コノハナサクヤ)の4本セットの返礼品を受け取ることができる。下記リンクで寄付(操作は購入と同じ)が可能。
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登場した神々の名は。
- アマテラス(天照)
- アメノミナカヌシ(天之御中主神)
- ツハヤムスビ(津速産霊神)
- コゴトムスビ(興台産霊神)
- アメノミツタマテルヒメ(天美津玉照比売命)
- アマノイワトワケ(天石門別神)
- アメノタヂカラオ(天之手力男神)
- アメノオシクモネ(天押雲根命)
- オオワタツミ(大綿津見神)
- ホオリノミコト(火折尊/彦火火出見尊)
- トヨタマビメ(豊玉毘売命)
- アメノミホコ(天御桙命)
- アメノウワハル(天表春命)
- アメノシタハル(天下春命)
- タマヨリビメ(玉依毘売命)
今回調べられている神様は多くの統治者のルーツになっていましたね。政治家家系の元祖でしょうか。
興味が湧いたら、神話SSを読みつつ、神々の名前で検索してみてはいかがでしょうか。
興味が湧いたら、神話SSを読みつつ、神々の名前で検索してみてはいかがでしょうか。
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